IPv6における留意点

先日の記事にて、IPv6は気を付けなければならない点も多いという話をしましたが、どのような留意点があるのでしょうか。

代表的なものには以下のようなものがあります。

  1. 複数ISP接続におけるマルチプレフィクス問題
  2. インターネットに到達できないIPv6アドレスの問題
  3. ユニークローカルアドレスの定義はあるが、それを利用した内部ネットワークと外部ネットワークのアドレスを分離する定石的な実装パターンがない。(むしろユニークローカルアドレス同士で外部とつなぐことに配慮されている)
  4. フレッツの標準ルータのデフォルト設定がリスクの高い内容となっている(標準設定では外部から侵入できる状態になっている)
  5. フレッツの/64配布問題(ひかり電話を申し込まないとサブネットが組めない)
  6. 現状ではまだデュアルスタックにせざるを得ず、ネットワーク設計・構築の負担が増える。

これらは自宅でもIPv6 PPPoE等を使い2つ目のIPv6網を引き込めば実践することができます。
実際に体験してみましょう。

IPv4枯渇とIPv6

前述のIPv6 IPoEにおけるIPv4アドレス共用化も、IPv4アドレスの枯渇のためになされていると言われています。実際のところどうなのでしょうか。

まず、事実としてはIPv4アドレスは枯渇しています。世界の各地域に存在する管理団体に対して新規に割り当てるブロックはすでになくなっており、管理団体内/外で融通して使っているのが現状です。AWSもIPv4アドレスに対する追加課金を発表しました。これにより無駄な占有を減らそうとしているのだと思います。

IPv6という、アドレス数がけた違いに増えた接続方式もあります。これを使えばいいのでしょうか。実はそう簡単にはいきません。世の中のサーバ(および技術者)はまだまだIPv4が主流です。これらがIPv6に転換されるにはまだ時間がかかることでしょう。そのために、現在はCGNAT、MAP-E、DS-LiteといったIPv4アドレスの共用化技術が多く使われているのです。

なお、IPv6ではIPv4ネットワークで問題となっていたルーティング、P2P等における問題を同時に解消しようとしたために、セキュリティや可用性を高めるために気を付けないといけない点があります。これらの知識が不十分なまま展開することは非常に危険です。IPv6が必要な時代が来る前にネットワーク技術者はIPv6の知見を高めておきましょう。

IPv4アドレスの共用化

最近IPv6 IPoEによるインターネット接続が一般的になってきました。
今までのIPv4 PPPoEと比較して速度が速いなどのメリットもありますが、サーバ運営をする方にとっては注意しなければならないこともあります。

IPv6 IPoEでは、1つのIPv4アドレスを複数のユーザで共用します。IPv4アドレスを占有していた時と比較して、ユーザを特定するにはアクセス日時とIPv4アドレスに加え、ポートまで特定しないといけません。

アクセス記録を残す場合には、アクセス日時、送信元IPv4アドレスに加えて送信元ポートの記録もするようにしましょう。